
トリミングサロンでは、新規顧客を獲得し持続的に来店してもらうための戦略が非常に重要です。口コミや紹介、SNSなどがきっかけでお客様となってくれる方も多いのですが、リピーターになるのが半数以下と嘆いているサロンオーナーもいらっしゃいます。
ここでは、トリミングサロンの売上に繋がるリピーターになってもらうための戦略方法などを解説していきたいと思います。
ぜひ参考にしてみてください。
1.新規顧客からリピーターに繋げる重要性
店舗を持つサービス業は、新規顧客の集客からリピーターへの獲得までの重要性を把握しているため、さまざまな戦略を講じながら経営しています。
実は、新規顧客の集客と既存の獲得のコストは異なり、新規顧客の獲得にかかるコストはリピーターに対する維持コストの約5倍かかると言われています。
コスト面からみても、継続的に来店してくれるお客様を増やす重要性がわかります。
トリミングサロンは、新規顧客を獲得しなければ経営は成り立ちません。また、売り上げを伸ばすためには新規顧客を増やすことが必要不可欠です。
さらに店舗を安定させるためには、新規顧客からリピ―ターとなってもらうことです。
限定的な売上となる新規顧客だけでは、伸び率が横ばいになるだけで上昇の見込みは難しいところもあります。
初めてのお客様が来店を重ねていくうちにピーターとなります。一人ひとりの売上が上がっていく傾向にあるのがリピーター客の特徴です。
リピーターが店舗の発展支援と言っても良いでしょう。
2.新規顧客からリピーター獲得のためにできること

事業を安定させるためにはリピーターの存在が重要だと先述しました。ではリピーター獲得のためにどんなことをしたらいいのかみていきましょう。
2.1 店舗の認知度を高くする
新規顧客を獲得しなければリピーターの存在はありません。そして認知度が高くなると既存顧客のリピート率も高くなります。認知度が低いということは、店舗ブランドの形成が未熟なので集客の見込みも低くなります。
認知度を高めるためのポイントを幾つかあげてみました。
- ■ターゲット層を明確にして、ニーズを把握する
- ■技術力と接客力を向上させて強みにする
- ■トラブル時の検証と改善を行う
- ■認知度向上だけという固定観念にとらわれないこと
- ■ペットへの思いやり、そしてお客様の目線に立って行動
認知度が高いことがリピートに繋がり、お客様にインプットされ選ばれるトリミングサロンとなります。
2.2 定期的な予約を促進する
多くのサロンで課題となっているのが、「次回の予約の確保」することではないでしょうか。
お客様に予約を促してもその場で決められずに断られることもあります。その結果、他のトリミングサロンに通うことになっていたということも少なくありません。
ここで重要なのが次回予約を入れてもらうような仕組みを作ることです。
- ■退店前に次回予約についてお声がけする
- ■ペットにとって、次回予約が必要な理由を説明する
- ■継続的な施術が大切であること、メリットなどを伝える
- ■メニュー料金やメッセージ性のあるポスターを目に留まる場所に貼る
2.3 次回予約無しのお客様にサンクスメール
次回の予約をとれなかったお客様には、アフターケアとして来店後2~3日までにサンクスメールを送ってみると良いです。一度は来店されているのでお礼という意味で以下のような内容でメールを送りましょう。
- 来店いただいた感謝の気持ちを込めてのメール
- 来店後のペットの状況確認
- ほんの少しのアドバイス的なコメント
- 次回来店(予約)を促すコメント
2.4 ポイントカード制度
ポイントカードは、リピートになってもらうために大切な施策のひとつです。
また、店舗によって特典内容は異なりますが、Lineやアプリに連携したポイントカードを導入していることで、再来店が繋がったというサロンが目立って多くなったと言われています。
ポイントカードを運用する際の戦略ポイントをあげてみました。
- 来店回数および施術料に対しての適切な還元率を設定
- ポイント還元の頻度は年に数回程度(定期的に行う)
- ポイントまでのゴールでペットへのプレゼントを用意(ペットへの還元)
- ポイントを貯めるためのお客様の来店モチベーションを高くなるような内容にする
3.ピーターにならない理由を把握

新規顧客は獲得できるのに、次回に繋がらないというトリミングサロンも少なくありません。なぜリピートしないのか、そこにはさまざまな理由があります。
3.1 トラブルがあった時の対応が気になる
ペットの扱いが雑、飼い主の要望通りのスタイルでない、退店後に犬の具合が悪くなったなどトリミングサロンではさまざまなトラブルが生じてしまうことがあります。特に施術後の犬の状態にトラブルがあった時は直ぐにわかります。
トリマーの変更を伝えられず、施術をそのまま実施したが、次回から犬が恐怖におびえてサロンに行きたがらなくなったというケースがあります。その際、身体の異常に気付き小さな傷が見つかったということです。
このようなケースは後の信用問題がかかわってきます。必ずと言っていいほど、リピートしなくなってしまうので、以下の対応をとるようにしましょう。
- 先ずはトリマーの変更があることを伝える
- 怪我をさせてしまったなどトラブルがあった際には、必ず状況を伝える
- 退店時に施術中でのペットの様子を伝える
トリマー自身やサロンを守るために、お客様に事実を告げないということがあります。伝えなければならない事をきちんと告げなければ信頼関係が崩れてしまいます。失った信頼を取り戻すことは容易ではありません。トラブルの大小に関係なく、どんなことでも伝えることが大切です。
3.2 リピートを促進する仕組みがない
一度は来店したものの、技術や接客は至って普通、特にリピートを誘導する対応もないので印象に残らないというサロンがあります。実はリピート率の高いサロンには「リピートへの誘導仕組み」を取り入れています。
リピートしたくなる仕組みがないお店とはどんなサロンなのかあげてみました。
- ポイントカードやクーポンなどの特典がない
- 回数多く通っても割引サービスなどがない
- 他店や新規顧客との差別化ができていない
- 技術は満足しても事務的な接客なのでコミュニケーションがとれない
お客様は、特典やサービスだけでリピートしているわけではないのですが、付加価値があると次回に繋げやすいのは事実です。お客様はサロンに対して付加価値の有無を判断し、リピートするかどうか決めていることがあります。
リピートを促す仕組み作りは経営していくうえで大切です。
3.3 衛生管理が不十分
トリミングサロンでは、店内の清潔さを維持することが非常に重要で、ペットの健康を守るために欠かせません。衛生管理が不十分であると、感染症や皮膚トラブルの原因にもなりかねません。大切な愛犬を預けていただくには、いつでも店内をクリーンな状態にしていることが不可欠です。
また清潔な店内はペットにとって安心感・居心地の良さにも影響します。ペットがリラックスして施術を受けられるように衛生管理を整えてあげることが大切です。
そうすることでお客様も安心してペットを預けられ、次回に繋がります。
さいごに
いかがでしたか。新規顧客からリピーターになってもらうためには、複数の戦略を全て実現することで効果が表れます。「認知度の向上戦略」「ポイント制度などの差別化されたサービス」「コミュニケーションをとる」などが確立させて相互に作用しながらリピート促進を行います。お客様とペットの満足度を高めていくことで、次回の来店に繋がります。
ぜひ参考に実施してみてはいかがでしょうか。
